何度も試作を重ねてたどりついた
自慢のバスクチーズケーキ。

オーブンの扉を開けた瞬間、ふわりと立ちのぼるのは、ミルキーなチーズの香り。表面はこんがりと焼き込まれ、スモークしたカマンベールチーズのよう。
スプーンを入れると、溶け出す中心部はなめらかでクリーミー。舌にのせた瞬間は濃厚、喉へと消える余韻は驚くほど軽い——そんな矛盾めいた魅力を一切れに閉じ込めました。

食後のデザート。
午後の小さなご褒美としても。

ひとくち目は、焙煎したバニラのような甘い香りと、焼き目のほろ苦さが寄り添う大人の味わい。ふたくち目では、チーズのコクにほんのり塩味が輪郭を与え、口の中でゆっくりとほどけていきます。焼き色の香ばしさと中心のクリーム感、そのコントラストこそがバスクチーズケーキの真骨頂です。
コーヒーにはもちろん、無糖の紅茶や香り高い日本茶とも好相性で、食後のデザートはもちろん、午後の小さなご褒美にもぴったりです。

おいしさの秘密

しっかりと焼き込んだ天面は、キャラメリゼを思わせる香りとほのかなビター感。焼き目の端を少し多めに含ませると、甘さの奥行きが一段と際立ちます。

中心部はスプーンでそっとすくえるほどクリーミー。冷やすときゅっと締まった濃密さ、常温ではリッチでなめらかな口どけと香り立ちを楽しめます。こうした“内と外”のコントラストが、ひと切れの中に満足と余白を同居させ、また次の一口へと誘います。

焼成後にゆっくり落ち着かせることで、天面はわずかにしぼみ、中心はみずみずしく。クリームブリュレやクレームカラメルを連想させる、ほろ苦い香りとミルキーな甘さのバランスが生まれます。

おすすめの楽しみ方

温度によって表情が変わるので、いろいろ楽しんでみてください。
8等分に切り分けて、ゆっくりゆったりと、数日かけて召し上がっていただくのがオススメです。
○しっかり冷やして：輪郭のある食感で、濃密さが際立つ印象に。
○常温に戻して：香りがふわっと開き、とろりとなめらか。
○少し温めて：甘い香りが一段と立ち、焼き色の香ばしさが前面に。

【カットのコツ】ナイフを温めて水分を拭ってから入れると、断面がつるりと美しく仕上がります。
【おすすめのドリンク】コーヒーにも紅茶にも合います。ワインとのマリアージュも。